荒技 (マクロレンズがないとき)
※注意!!
このページで紹介する内容は機材の破損につながる可能性があります。
絶対に推奨しません。
試される場合は自己責任でお願いします。
マクロレンズがなくてもマクロ撮影は可能・・・か?
撮影現場には想定外の出来事は付きもの・・・
その中でも、突然にマクロ撮影しなければならなくなり、
今日マクロレンズ持ってきてないのですが・・・という場面に先日遭遇しましたので、
その時どうしたかを自らの戒めのために書いておきます。
そもそも、なぜマクロレンズが必要なのか?
個々のレンズには最短撮影距離、撮影倍率というものが決まっています。
最短撮影距離:イメージセンサーから最短でピントが合う距離
撮影倍率:どれだけ大きく写せるかを表す数値
小さい物を大きく写そうと思うと、なるべく被写体にレンズを近づける必要ありますが、
マクロレンズ以外だと、近づけすぎるとピントが合わなかったり、
広角レンズなどは近づけても、小さくしか映らなかったりします。
しかし専用のマクロレンズを使えば、小さい物に近づいて大きく写すことができます。
・・・ああ、憧れのマクロレンズ達よ。。
マクロレンズの代わりになる物 その①
マクロレンズ以外にも接写が可能になる物があります。
一つはクローズアップフィルターです。
参考資料:ケンコー様 お手軽クローズアップフォト ページ
http://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/filter/sonoe/
レンズの前につけてピントが合う距離を手前側にシフトさせるために使用します。
クローズアップフィルターのメリット・・・
①マクロレンズより安い
②薄いし軽い
②フィルター径が合えば、他のレンズにもつけれる
しかしデメリットも・・・
①クローズアップフィルターをつけているとき、遠距離でピントが合わない
②絞り解放で撮るとぼやけて写ることもあり、多少絞る必要がある
ざっと思いつくことをあげてみました・・・
クローズアップフィルターはビデオカメラで撮影するときは良く使います。
ディオプター、プロクサーと呼ぶときもあり、放送系カメラマンなどは、
こちらの呼び名のほうが通用するかもしれません。
マクロレンズの代わりになる物 その②
私の知っているもう一つのマクロレンズの代わりは、
リバースアダプターというものです。
参考ケンコートキナー様リバースアダプター
リバースアダプターは、レンズの前後を逆に取り付けるためのアダプターです。
初めての方は、何を言っているかわからないかと思いますが・・・
マウント側が被写体の方に向くように取り付けると、なんとマクロ撮影が可能になります。
詳しくはわからないのですが・・・一つだけわかったことは、
このアダプターでは広角レンズほど大きく写せるようだ・・・ということ。
しかし大きな、それも大きな大きな欠点があります。大きな欠点が・・・
・・・カメラと電気的に接続されないため、
オートフォーカスは効かないし、絞りも本体と連動しません・・・
ということであまり使う機会のなかったリバースアダプターですが、
今回これを応用することで何とか乗り切ることになったのです。
ここまでが前置き
さて、なんだか前置きが長くなってしまいましたが、
マクロレンズがなかった現場で、急遽思いついた行動を再現してみます。
まずは本体からレンズを外しまして・・・
レンズ前面を、カメラ本体で傷つけないように、慎重に、マウントに近づけます・・・
お使いのレンズがニコンの絞り巻がついている物なら、絞りを調整。
ニコンのGタイプレンズは、上の写真の赤い丸の所を触って絞りを開けます。
キャノンのEFレンズはレンズ単体だと解放絞りになりますので、この操作は必要なし。
絞りを開けたらこんな感じ。
ライブビューで確認しながら、
被写体にカメラを近づけながら、カメラと被写体までの距離でピントを調整します。
可能なら被写体を動かして、近づけたり離したりしてピントを探った方が早いです。
参考に・・・タバコのフィルターに書かれた銘柄をここまで大きく写すことができます。
(このとき 焦点距離60mm F2.8)
こんな強引ではダメだ・・・しかし・・・
間違ってもこのやり方をオススメしてるんじゃない・・・
しかしながら現場でクライアントやディレクターが、
「この部分をアップで撮りたい」と言えば、
すいません機材がないので撮れません、、、とは言いにくいもの。
なんとか期待に応えたいと・・・こんな荒業になってしまいました。
今後は自分の準備が、現場を予想する力が、もっと詳しく話を聞いていたら、
そういうことで防げたのではないかと反省し、
現場で焦らないように、準備を常にしておく大切さを勉強しました。
準備は大切。
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